用途別オススメCPUクーラー ~空冷~
CPUクーラーには主に『空冷』『簡易水冷』『本格水冷』の3つに分かれています。
そして空冷にも『トップフロー』『サイドフロー』『ファンレス』と様々な種類があり、製品の数も多いため初めてPCを組まれる方は特に迷ってしまうと思います。
そこで今回は様々な種類がある空冷CPUクーラーをそれぞれの特徴、適した用途を解説、そしてオススメのクーラーを紹介します。
サイドフロー
(実は筆者も水冷派)
しかし実は、サイドフロー型のCPUクーラーは高性能CPU(i9・Ryznen9)でも十分使えるほどのポテンシャルを持っているのです!
実際にそのようなCPUを空冷で使用している方もいらっしゃいます。
そしてそのような冷却性能を持っているサイドフロー型のクーラーは決して高価なものばかりではありません。
中には数千円で買えてしまうものでも、簡易水冷クーラーに勝るほどの冷却能力をもっています。
そのようなサイドフロー型のCPUクーラーですが、良いところばかりではありません。
サイドフロー型クーラーは冷却性能を上げるために、大型の冷却フィンを必要とします。そのためサイズが大きく、取り回しづらかったり、CPUソケット回りを占有するためにメモリやI/Oパネルなどと干渉したり、ゴチャゴチャした印象を受けやすかったりするなどのデメリットもあります。
そのため価格と性能のバランスを優先される方にはオススメできるタイプのクーラーです。
また最近の簡易水冷クーラーは信頼性もあるため、懐に余裕がある方は簡易水冷を選ばれることをオススメします。
(私は下手に1万円クラスの超大型サイドフロークーラーを買うのであれば、簡易水冷を選びます。)
仕組み
サイドフロー型のCPUファンは以下の図のような仕組みでCPUを冷やす仕組みになっています。
①CPUで発生した熱を『CPUダイ』⇒『グリス』⇒『ヒートパイプ』の順でクーラーに伝えます。
②ヒートパイプの熱を表面積の大きいフィンに伝えます。
③ファンで空気をフィンに当て、熱をもった空気を排出します。
確かに風量は重要なのですが、メーカーは標準の数で風量は十分だと判断していていると思われます。またCPUクーラーは風量だけでなく冷却フィンや、ヒートパイプも冷却性能に影響します。
なぜデュアルファンの製品があるかと言うと、そのような製品の多くは非常に大型のフィンを搭載していて、抵抗が大きくなります。それをカバーするために2つ使用しているのだと思います。
オススメ製品
サイドフロー型のクーラーを買われるのであれば、以下の2つからご自身の用途に合ったもの選んでいただければ間違いないと思います。
【定番】虎徹 MarkⅡ
コレを買っておけば間違いない! 高コストパフォーマンス
・ノイズ(dBA) : 4.0 ~24.9
・風量(CFM) : 16.6 ~ 51.17
・平均故障間隔 : 120,000時間
・保証 : 1年間
・寸法(mm) : 130(W)×154(H)×83(D) (付属ファン搭載時)
・重量(g) : 645
・付属品 : グリス、マニュアル(日本語)
またコストパフォーマンスが非常に高いため非常に人気があります。そのため仮にトラブルになっても情報量が多いので安心です。
初自作でどれを買えばいいか分からない方、予算に余裕がない方などにオススメです
【高性能】GAMER STORM ASSASSIN Ⅲ
空冷で最高の冷却性能を求めるならコレ
・ノイズ(dBA) : ≦34.2
・風量(CFM) : 90.37
・寸法(mm) : 161×140×165
・重量(g) : 1464
ヒートパイプを7本、高性能140mmファンを備えていてTDP 280Wまで対応するなど、空冷クーラーとしては最高クラスの冷却性能を誇ります。
また重量とサイズはそれなりにあるものの、スタイリッシュな万人受けするデザインなのもポイントです。
トップフロー
またその構造上、風をVRMに当てることができるため、周囲の冷却もできるなどのメリットもあります。
Ryzen CPUに付属するクーラーはそれなりの冷却性能を持っているので、特にこだわりがなければ付属のもので大丈夫かと思います。
トップフロー型のクーラーは他の冷却方式と比べるとサイズが小さいため小型PCでの利便性は高いのの、冷却性能が極端に低くなってしまいます。
そのためRyzen 5 や Core i5 などの比較的発熱の少ないCPUで使用されることをオススメします。
しかしら発熱の少ないCPUでもCPUクーラーの冷却能力が高いに越したことはありません。そのためこだわりがなければ、サイドフロー型や簡易水冷を推奨します。
仕組み
トップフロー型のCPUファンは以下の図のような仕組みでCPUを冷やす仕組みになっています。
②ヒートパイプの熱を表面積の大きいフィンに伝えます。
③ファンで空気を吸い上げ、それをフィンに当てて熱を逃がします。
オススメ
【デザイン重視】MasterAir G100M
UFOのようなデザイン
・風量(CFM) : 22.63 ±10%
・寸法(mm) : 145×145×74.5
・重量(g) : 320
・ファン寿命(H) : 280,000
・保証 : 2年
通常の7倍という極太のヒートパイプを使用していて、TDP 130Wまで対応するなど、ミドルクラスのCPUで使用するのも問題ない冷却性能を持っています。
また小型のRGBコントローラーが付属し、RGBライティングに対応するため気軽にカラーや、発光パターン(全6種類)を変更することが可能です。
【コスパ重視】大手裏剣 参
トップフロー人気No.1
・ノイズ(dBA) : 4.0 ~24.9
・風量(CFM) : 8.28 ~ 50.79
・保証 : 1年間
・寸法(mm) : 122×69(H)×122(D) (付属ファン搭載時)
・重量(g) : 475
・付属品 : グリス、マニュアル(日本語)
こちらの製品もトップフロー型の構造でありながら、ヒートパイプを5本も使用するなど、ある程度の冷却能力もあるでしょう。
【性能重視】CRYORIG G7 G
トップフローで性能を求めるならコレ
・ノイズ(dBA) : 30
・風量(CFM) : 40.5
・寸法(mm) : 97(L)×97(W)×47(H)(付属ファン搭載時)
・重量(g) : 673.5(ファン搭載時)
付属のファンの回転数が最大で2500RPMという他とは比べ物にならないほどのスペックです。
またこのシリーズは性能が高いことで知られているため、最新のこちらにも期待が持てます。
またヒートシンクは熱伝導率の高い銅なのですが表面は黒くコーティングされ、変色を防ぐことができます。
シンプルでデザイン性が高いのもポイントです。
ファンレス
ファンがないため音が一切発生しないため静穏性に関しては抜群です。
しかし風の流れがなく、熱を逃がすには非常に非効率であると言えます。
そのためよほどの理由がない限り、他タイプのファンを選ばれることをオススメします。
仕組み
ファンレス型のCPUファンは以下の図のような仕組みでCPUを冷やす仕組みになっています。
②ヒートパイプの熱を表面積の大きいフィンに伝えます。
③フィンから周囲の空気に熱を逃がします。
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